帰る家がない

2012.01.07

在宅生活・在宅介護を困難にしているのは、住宅事情だけではない。老人ホームの入居者調査は、家族のおかれている危機的な状況を示している。現在の社会状況のもとでは、在宅介護は特別に恵まれた条件の家庭を除いて不可能に近いとさえ言える。入居者がリハビリテーションの効果があがったり、あるいは何らかの理由で施設を退去せざるをえなくなった場合「帰る家があるかないか」、もしないとしたらなぜかという設問への回答は、施設の種類で若干異るが、全体として「帰る家がある」と答えた者は33.6%、「ない」は66.4%。

(参考サイト)
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「ある」と答えた者の帰る家とは「子どもと同居」が3分の2を占める。子どもたちの意志とはかかわりのない、はかない希望であるのかもしれないのだが。なぜ帰る家がないのか。入居者一人ひとりについて、本人、その家族、入所時の台帳などをもとに施設長や職員が記した内容をみる。簡単な分類を試みたが、実際は複合的な場合が多いと考えられる。ここには「在宅介護」をとりまく日本の縮図がある。