キチンは高分子化合物

2011.06.30

カニやエビの殻、イカの軟骨、貝殻などには、たんぱく質、炭酸カルシウム、色素などのほかに、キチンという食物繊維が含まれています。キチンは高分子化合物で、アセチルグルコサミンと呼ばれる糖の一種が5000個以上も結合したものですが、水にも脂にも溶けないため、食品として食べても、栄養分として吸収されず、ほとんどが体外に排出されてしまいます。そこで、キチンを薄い酸性液に溶けるように加工したのがキトサンです。アセチルグルコサミンを脱アセチル化という処理を施して、グルコサミンがつながった繊維に変化させるのです。キトサンは胃液に溶け、また、数ある食物繊維のなかで唯一プラスの電気を帯びています。このプラスの電気が、コレステロールや血圧を上げるといった、ほかの食物繊維にはない効果を発揮するカギを握っているといわれます。まず、食後キトサンを摂ると、血液中のコレステロール値が下がります。消化液の胆汁酸には肝臓でつくられたコレステロールが使われますが、消化のためにいったん十二指腸に放出された胆汁酸はふつう、小腸で再吸収されるため、血液中のコレステロール値は上がります。しかし、プラスの電気を帯びたキトサンが胆汁酸と混じると、これを吸着してゲル状に固め、そのまま便となって排泄されてしまいます。その結果、コレステロール値が下がるのです。その上、周囲にある脂肪分も一緒に固まって排泄されます。食べた脂肪もどんどん排出されます。さらにキトサンには腸内細菌を増やす働きもあるといわれています。ダイエットにも効果があるとされるのはそのためです。また、マイナスに荷電する塩素も吸着するので、血圧も下がります。