正月用の餅つき

2011.04.18

正月用の餅つきは年の暮れの数日間に行われますが、年末でも二十九日は「苦」に通じる「苦餅」といって、餅つきをしたり、餅を買ったり近所に分けたりするのをさける習慣があります。昔は一般の家庭にも餅つき用の臼と杵があり、庭先から、テンポのいいかけ声とともにペッタンペッタン餅つきの音が聞こえてくるのは年末の風物詩でした。餅つきは、洗ったもち米を一晩おき、よく蒸し上げてから臼に入れ、杵でまずこねて米粒をよくつぶします。だいたいつぶし終わったらつき始め、返し手という補助役がすばやく餅を折り畳むように中央に集め(これを「返し」という)、ついては返しをくり返します。途中、全体を一、二回ひっくり返してまたつき、全体がなめらかになり十分粘りが出たらできあがり。やわらかいうちに小さく分けて丸くしたり、平たいのし餅にします。かつてはこうして各家庭でついていた餅は、日本人の暮らしに欠かすことのできない縁起のよい食べものなのです。
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