98年度の日産の国内総販売台数は86万台で、これはトヨタの約半分、ピーク時の89年度の136万台に比べ約6割にまで落ち込んだ。日産のディーラー総数は198社で、総従業員数は6万8000人。対するトヨタは308社で11万2000人のディーラーを抱えている。「収益体質への方向づくりとともにディーラー経営の効率化、ユーザーとの接点拡大などプラス志向でとらえる」との日産ディーラーからの声も、日産販売改革が、単なる縮小均衡ではなくムードアップも含めた魅力ある商品投人を要請する。トヨタとのシェア格差が拡がったというものの、99年3月〜4月の車種別販売で見ても、日産のマーチ、キューブの販売台数はトヨタの量販車種を追って健闘している。むしろ、国内市場の構造変化、ユーザー嗜好の多様化に弾力的に対応できる販売体制づくりは、日産にとってこれまでの試行錯誤に決別するチャンスとも言える。トヨタが地場店主体による5チャネル体制を維持していかねばならない宿命的なものを抱えているのに対し、日産は市場環境変化のなかで社長の言う「トヨタとは違える方向」を突き進むための弾力性を備えているのである。「国内生産の適正化は、年間150万台へも」と言う社長は、日産の国内販売を100万台から80万台でも収益が上がる体質転換を求める。従来のトヨタ追撃の掛け声から転換し、攻めと守りを絡めての立て直しを本格推進することになった。日産店と日産モーター店、サニー店とプリンス店の2系列相互併売から、日産の国内販売におけるプラスイメージと上昇に結びつける結果が求められたのである。
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